エロゲで学園・学院が多い理由と、学生生活中心の物語が多い理由

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2014/10/17

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このページの目次

1 概要
2 自主規制
3 学生生活中心の物語が多い理由
4 まとめ

概要

現在、ADV形式のゲームはギャルゲー、エロゲーが主要だが、どのジャンルも学生生活を中心に描いた作品が圧倒的に多い。

エロゲー以外のコミック・アニメでもラブコメディもののほとんどが学生生活を中心に描いたものだ。

そして、大抵共通しているのが「○○学園」または「○○学院」というもの。どの作品も登場する学校は学園・学院を学校名に採用している。

では、なぜこの学園・学院を頻繁に採用するのだろうか。

自主規制

ここでも出てくるのが規制問題に関することだ。結論から言うと、学園・学院を学校名に採用するのは自主規制からだ。

エロゲーは“コンピュータソフトウェア倫理機構(ソフ論)”の審査を通す必要があり、「○○学校」というものを採用できない。

ソフ論の倫理規程に「18才未満者への販売禁止ソフト作品において、性的行為・性的行為を連想させる裸体表現による人間および人間的なキャラクターの年令が１８才未満であることを特定できる記述をしない。」とあるからだ。

それ以外でも法律や条例でも、「18歳未満の登場人物の性描写」は禁止されている。

高校には年齢規定が無く、16歳以上なら入学可能だが、18歳以上であることを明確化するために、高校ではなく学園・学院を採用している。学園・学院であれば16～24歳あたりが通うことになるようだ。

中にはあからさまに容姿が幼いヒロインもいるが、そこは18歳以上の設定で通している。こういった多少無理がある設定で通るのも学園・学院であればこそだ。

学生生活中心の物語が多い理由

次に学園・学院といった学生生活中心の物語が多い理由について。

そもそも会社員やおっさんが主役の作品は抜きゲーに多く、ラブコメや恋愛作品は少ない。

会社員の主人公と女性達との関係性を描いた、会社生活中心のラブコメ作品も、もっとあっても良いと思うのだが少ないのには理由がるのだろう。

ゲームを制作しているのはゲーム開発者なのは当たり前だが、業界の傾向的にも女性社員は少なく、異性の社員と話をする場面が少ない。

そんな状況下で恋愛作品を描くとなると、最後に体験した学校での学生生活になる訳だ。

学生生活であれば誰にでも体験があり、アニメ・コミックでこんな学生生活だったら良かったのにという思いは誰しもある。

その共有感をギャルゲー・エロゲーに落とし込み、作品の舞台を作り上げる。これはアニメ・コミックでも同じことが言える。

まとめ

人気の学園ラブコメなどを出すには避けては通れない規制。
それを通るためにメーカーが考え出した策だが、何年も採用されているあたり有効な策であることには間違いない。

だが、学生生活中心の作品ばかり増え、挑戦的な作品も少なくなっているのではないかとも思う。

エロゲ業界が縮小しているため、少しでも売れるもの出したいのも分かるが、結果的にそれがマンネリに繋がりかねないということを考えると消費者というのは面倒な生き物だ。

コミック・ラノベも似たような傾向にあり、質よりも量で押しているようにも見える。

“あずまんが”以降、日常系という日々のちょっとした変化をコミックにした作品も増えてきており、ファンタジー系は少々押されぎみのように感じる。

学園・学院が規制された時、エロゲ業界はどのようにして規制を抜けるのだろうか。