概要

どんなエロゲーでも評価する際には絶対に外せないシナリオ。

最近ではエロゲのシナリオライターがライトノベルを執筆することが増えてきている。
理由は様々だろうが、どのようにして最初にエロゲーのシナリオライターとしての仕事に就いたのか？

そしてなぜ、エロゲーのシナリオライターからライトノベルを執筆することになったのかをまとめてみた。

シナリオライターになった切っ掛け

ゲームやクリエイター関係の仕事ではメーカーに就職する場合、多くは応募で決まることが多い。

応募には大抵、自分の制作した作品を提出して希望の担当へ応募するのだが、エロゲー業界で現在仕事をしている人はそういう人ばかりでもないようだ。

あるシナリオライターは元々はCG担当だったが、自分に才能を感じず合わないと思い、シナリオを書かせてくれと頼んだら要望が通ったようだ。

他にも同人からスカウトされたり、知り合いから紹介されたりと理由は様々だ。

珍しいところだと、※PBMのマスターをしていたら、知り合いから名義を貸すように頼まれ、いつの間にかライターの合資会社を設立していたという人までいる。

※Play-by-mail game:郵便やインターネットなど通信媒体を用いて遠隔地のプレイヤー同士が遊ぶゲームの総称。

初めからエロゲライター志望は少なく、最初はまったく別の職種に就こうとしていたのに、いつの間にかエロゲシナリオライターになっているケースは多いようだ。

そして、大抵共通しているのが絵が描けないというもの。

最初はシナリオの書き方も分からず我流で書いて生き残るライターもいれば、専門学校で勉強してから応募したり、絵が描けないという理由でシナリオライターに転向したり、シナリオ未経験でも応募するなど中々に興味深い。

エロゲライターからライトノベル作家への転向

何かとアニメ化・ゲーム化で話題になるライトノベルだが、その作家は元々エロゲのシナリオライターだったというのも珍しくない。

ではなぜエロゲライターからライトノベル作家へ転向するのだろうか？

どうやらエロゲーとライトノベルでは、エロゲーの方が執筆する容量が多いのに対し、容量の少ないライトノベルの方が収入が多いらしい。

そして、出版社側としてもエロゲーのシナリオという土台があり、大量の文章を書けるシナリオライターは即戦力として十分なのだ。

エロゲは1KB(容量)1000円～2000円、よくても2500円、最高で3000円程度。
ラノベ は1KB（容量）5000円程度。

※エロゲのフルプライス1本のシナリオ量は1.5MB～2MB。

印税はオリジナルで10%、8%、新興で7%。

エロゲシナリオの場合、年収は100万～200万円。
ライトノベルの場合、大雑把に考えて240万～280万円程度。

増刷も考慮すると年収300万～400万程度。
有名どころになると平均年収が4000万を超える。

エロマンガは8～10％スタートでラノベ絵師は表紙、カラー3～4枚、モノクロ10枚で1冊30万程度。

アニメ の脚本が一番高く単価1本、15万～20万円、容量は50～70キロバイト程度。シリーズ構成は1話数万のロイヤリティが入るのでDVD/BDの売上げは大きい。

なるほど、これだけ差が出るならライトノベル作家として専念するのも納得だ。

まとめ

意図せずシナリオライターになる一方で、ライトノベル作家に転向できれば更に稼げる。エロゲ業界のシナリオライターが不足しがちなのもこういった要因があるからだろう。

しかし、ライトノベル業界も作家が増え続け、新刊があまりにも出すぎなため飽和状態になっている。

全体の売上げは上がっているものの、刊行数が多く1点あたりの売上は減少の傾向にあるようだ。

ワンクールに何作品もの”ライトノベルが原作”のアニメがあることに対しての疑問も解決する。

現状のまま行けば、どちらの業界も先細るのが目に見えてるのが辛いところ。エロゲ業界の縮小による影響は意外なところでも影響があるようだ。

参考URL

どうやってシナリオライターになったのですか…ホント、すごい気になるの エロゲとラノベの違い Bug Bug 6月号 の特集・ラノベライター匿名座談会より

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