エロゲー“擬人化”のルーツ

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2014/10/8

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このページの目次

1 概要
2 擬人化とは
3 日本での擬人化
4 エロゲーでの擬人化
5 まとめ

概要

最近なにかと話題に上がる「艦隊これくしょん～艦これ～」「御城コレクション」、更には「刀」とちょっとした擬人化ブームになっている。(これらはDMM.comのものだが…)

私も艦これをプレイしているが、そもそもこの“擬人化”という文化は一体いつ頃から描写されてきたのだろうか？

ということで、今回はこの“擬人化”について。

擬人化とは

“擬人化”とは、人間以外のものに、人物としての性質・特徴を与える比喩表現のこと。

古くは古代ギリシャの“擬人法”にまで遡る。
“擬人法”は「鉛筆が手から飛んだ」、「木が私の車の前の道に飛び跳ねた」、「凶悪なしかめっ面をして、暗雲が不満を怒鳴りつけた」など擬人化は詩や他の芸術でも幅広く使われているようだ。

有名なところでは、フランツ・シューベルトが作曲した「魔王」もこれに当たる。

1819年のイギリスの詩人“ジョン・キーツ”の「秋に寄せて」では、「のんびりと穀倉の床にすわって」、「ケシの香に眠気を誘われ」と秋の季節が擬人化されている。

日本での擬人化

アスペクトから出版されている「擬人化たん白書」によると、奈良時代に書かれた歴史書「日本書紀」や「古事記」で神仏や自然が擬人化されていたようだ。

平安末期には「鳥獣戯画」で動物が擬人化され、江戸時代の草双紙「心学早染草」では、人の心の善悪を善玉・悪玉として擬人化された。

神話や昔話に登場する“鬼”も人の邪悪な心を表したものだと言われている。

この他にも、長い年月を経て古くなったり、長く生きた依り代に魂や神が宿る“付喪神”といった神や妖怪も擬人化と言えるだろう。

1980年代頃から同人や二次創作の分野では擬人化のジャンルがあった。

1998年〜2000年には「カードキャプターさくら」で美少女キャラブームが起き、その流れからアップルのPC「iMac」を擬人化した「iMac Girl」が冬威氏によって公開され、プログラミング言語やハードウェアなどを擬人化するという遊びが生まれた。

2000年以降は「コンビーフたん」「ハバネロたん」「カロリーメイトたん」など、食べ物の美少女への擬人化が広がり、2004年になると、企業や新幹線、文房具といったものまで擬人化される対象にまでなった。

この様な擬人化を同人や二次創作の世界では、漫画・アニメの動物キャラクターや無生物を題材に使用されてきた表現を指して、“萌え擬人化”と言われている。

エロゲーでの擬人化

ただ、こうした擬人化の流れが日本にあるのに対して、エロゲーのキャラクターに採用されることは少ないようだ。

大抵の場合は動物を擬人化した“ケモノっ子”や神仏といったもので、たまにオナホールといった変わったものが擬人化されている。

おそらく、親しみと感謝の意味を持つため、擬人化とエロは切り離して考えられているのではないだろうか？

まとめ

こういった擬人化という表現が日本では古くから親しまれているのも、「八百万の神」や「森羅万象」といった考えがあるからなのでしょう。

昔話では「鶴の恩返し」といったものまでありますし。

ファッションの流行は回ると言われるように、萌え文化も同じよう流行が回り、今の艦これブームの一因になっているのではないだろうか？

最近では、東映のロボットアニメを萌え擬人化した「東映ロボットガールズ」が中々に面白く序々に人気も出ている。

こちらは現在、「ロボットガールズZ オンライン」というブラウザゲームがリリースされている。

1982年から続く「MS少女」や「ウルトラ怪獣擬人化計画」なども現在注目を集めている。

流行というのはいつか廃れるものだが、擬人化に関しては上記でまとめた通り、古く存在し、今現在まで存在することを考えると消滅するということは無さそう。

この“萌え擬人化”も日本の文化と言えるだろう。