概要

3月12日から始まったオンライン海戦ストラテジー「World of Warships（以下、WoWs）」のクローズドβ。今回のテスター募集は、北米サーバーとアジアサーバーの各プロモーションサイトで行われた。

本作は、Wargaming社のネットゲームで、タイトルの通り、戦間期～第二次世界大戦中に建造された世界各国の艦船を操って戦うオンラインゲームだ。

世界各国の戦車を操って戦う「World of Tanks（以下、WoT）」で有名なゲーム会社の新作オンラインアクションゲームとなる。

過去にも何度かテストが実施されたが、今回のクローズドβでは、駆逐艦、巡洋艦、戦艦、空母が使用可能だ。空母に関してはアメリカの船のみ使用でき、戦艦は日本の船のみ使用できた。

テスト中に日本海軍には空母、アメリカ海軍には戦艦を追加すると発表。今回はその雑感をまとめてみた。

「World of Warships」公式サイト

システム

対戦時には、プレイヤーは1人1隻の艦船を操る。複数のプレイヤーでチームを自動編成してマッチングを行う。

チームは軍艦の所属する国によって分けられず、例えば国籍旧日本海軍の船とアメリカ海軍の船が一緒のチームになることも普通にある。

また、艦船には「Tire」という格付けかされている。

このTireが高いほど強い艦船ということだが、マッチングでは大体1～2、または1～3程度の格上までしかマッチングされないようになっている。

勝利条件はルールによって微妙に異なるが、基本的には相手チームの全滅が主なルールとなっている。

このゲームにリスポーンは無いため、艦船の耐久値が無くなり、沈められたプレイヤーは試合を観戦するかロビーとなる”港”に戻って他の艦船で別の対戦に参加することが可能だ。

この辺は、WoTと同じシステムを採用している。

操作方法もWoTに似通っており、既にあちらのタイトルをプレイ済みのプレイヤーは早い段階で操作に慣れるだろう。

キーボードの「M」キーを押すと、俯瞰視点の「戦術マップ」を見ることができる。この画面では味方や敵の動きをみたり、自動操縦による航路の設定が可能だ。

全体的にゲームスピードは遅く、艦船の仕様上、前に進むことは簡単だが旋回や後退は苦手なため島や他の艦船と衝突しないように心掛ける必要がある。

また、WoTよりも味方との連携が重要で、孤立しようものなら敵の的になってしまう。それだけに序盤の動き方が非常に重要なゲームになっている。

進行方向・味方の動き・被弾による破損個所をどのタイミングで直すのかなど、注意するべき個所も多い。

破損を直すリペアキットは何度も使用できるが1度使用するとしばらくは使用できなくなる。

焦って使用すると次に被弾した時に直せず、困るということも多々ある。

砲撃を行う場合、基本的に偏差射撃が必要となる。なにしろ自分も相手も常に動いているので、砲弾を当てるのも簡単ではない。

試射を行って、しっかりと弾着の様子を観測しないと当てられないなど中々リアルな作りになっている。

また、対戦後に獲得できる経験値を使うことで、艦船の換装を研究して性能を強化することができ、新たな艦船を入手することもできる。

他にも乗員の育成により、少しでも戦闘を有利に運ぶこともできる。

艦船ごとの特徴

WoWsは艦船ごとに駆逐艦、巡洋艦、戦艦、空母にクラス分けされている。それぞれに特徴も異なり、戦術も違ってくる。

駆逐艦

最も小さいサイズの艦船となる「駆逐艦」は非常に足が速く、小回りも効きやすい。しかし、砲撃の威力は低く、耐久性も低いため簡単に沈められる。

だが、切り札とも言える「魚雷」があるため、非常に厄介な存在ともいえる。魚雷の威力は非常に高く、最もサイズの大きい戦艦すら沈めることができるリーサルウェポンだ。

また、「スモーク」を使用することもでき、自らの姿を隠して奇襲もできる。

今回のテストでは、このスモークの効果時間が長く感じ、少々強すぎるのではないかと感じた。

巡洋艦

プレイヤーが最初に使用する艦船クラスとなる「巡洋艦」。耐久性がそこそこあり、移動速度もそれなりにある。

主に砲撃による攻撃がメインで、砲塔の回転速度も早い。主に駆逐艦を狩ることを目的とする。

序盤では魚雷が使用できないが、新たな艦船を研究していくとこのクラスでも魚雷を扱えるようになる。

オールマイティーではあるが、やはり器用貧乏な印象を持つクラスだ。

戦艦

戦場の花形とも言える「戦艦」。砲撃による威力は非常に高く、唯一体力回復も行えるので耐久性も高い。

しかし、砲塔の回転速度、移動速度が共に遅いため、事前にどう動くのかを考えて行動しなければ大きな的になってしまう。

リロードも長く、砲撃を外すと的になるリスクは更に上がる。それだけに扱いが難しいクラスと言えるだろう。

駆逐艦による魚雷攻撃だけは避けたいところだ。

空母

他の艦船とは異なり、「空母」はマップ全体を攻撃範囲に指定できる。爆撃機と雷撃機による攻撃部隊と直掩用の戦闘機隊で、自走砲のような役割に当てられる。

艦載機を発艦させて、目標地点に攻撃を行う。目標地点に到達するまでに時間がかかるので、全体の展開の先読みが非常に重要だ。

敵艦の対空攻撃により艦載機を失うリスクもある。戦艦とはまた違う難しさのあるクラスだ。

まとめ

触った感じとしては、駆逐艦が使いやすく、魚雷を当てた時の爽快感がやみつきになる。小回りも利くので回避運動もしやすい。

巡洋艦クラスは、癖のある他のクラスと違い、何もかもがそこそこな感じで、序盤の巡洋艦クラスはあまり面白みの感じられないものになっている。
それだけに魚雷が使用できるようになるだけで途端に楽しくなるクラスだ。

艦船の仕様上、戦車以上に機動性が悪く、とっさの対応も難しい。
事前の判断が後々響いてくるので、ゲームの難易度としてはWoT以上に難しいものになっている。

WoTとは違うゲーム性があり、本作との掛け持ちを考えているユーザーも多いのではないだろうか。

筆者としては非常に良い感じにまとめて来たと思う本作。現段階ではまだクローズドβなので、正式リリースが待ち遠しい。

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