ポール・アレン氏が発見した戦艦”武蔵”の公開生放送で新たな発見が!?
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概要
マイクロソフトの共同創業者ポール・アレン氏が、2015年3月13日に深海に沈む戦艦”武蔵”の姿を公開生放送したことを既にご存じの人は多いだろう。旧日本帝国軍の資料の多くは戦時中に失われており、ブラックボックスと化している部分が多々ある。
軍事研究家の間以外でもゲーム業界やホビー業界にもその影響は強く、今回の生放送だけでも新たに判明したことがいくつかあった。
ニコニコ生放送でも公開されたアレン氏の生放送では、軍艦に関してあまり知識がないユーザーはいまいち武蔵のどこを映しているのか分からないようで、時たま画面内に登場するナマコ(ユメナマコ:クラゲナマコ科)らしき深海生物に夢中だった。
しかし、武蔵のある艤装(ぎそう)が映ると空気が変わった。現在発売されているには戦艦”武蔵”のプラモデルにはないものがあったからだ。
それが「シールド付25mm三連装機銃」だ。
この発見は軍事・模型クラスタの間で大きく話題になり、早速シールド付25mm三連装機銃のキットを注文するユーザーもいた位に衝撃的なことだった。
位置的には後部艦橋あたりに配置されている機銃の位置ではないかと推測されている。その為、「オレの持っているキットと違う!?」といったことがあった。
この他にも、機銃のシールド有る無しが話題になったり、15.5cm副砲の後部ハッチの形状が鮮明に映ったり、艦橋トップに設置されている15メートル測距儀の基部にも観測用と思われる窓が発見された。
25mm三連装機銃とは
ミリタリー知識や「艦隊これくしょん -艦これ-」といったゲームをプレイしていなければ、何のことがさっぱりというユーザーもいただろう。「25mm三連装機銃」は、戦闘機の攻撃から船体を守る対空装備で、二人乗りの機銃だ。
右側の人間が銃座を左右に操作する旋回手、左側に座る人間が銃座を上下に操作し弾丸を発射する射手となる。
そのため二人の息が合っていないと碌に照準を合わせられないものになっている。
三連装なので当然威力は高いが、一人でも扱える「単装機銃」と比べると使い勝手は良いとは言えなかった。
しかし、陸上でも広く使われた機銃で、硫黄島などでも戦果を挙げている。この三連装機銃に防御用の”シールド”を装備したものが今回の武蔵で発見されたものになる。
後部艦橋に「25mm三連装機銃」あった可能性は十分にあったため、一部の艦船模型などでは対応済みとなっている。
まとめ
今回のような”定説返し”は珍しくなく、ブラックボックス化した旧日本帝国軍の資料が発見される度に軍事・模型クラスタの間では度々話題になる。Wargaming.net社が開発中の本格的海戦ゲーム「World of Warships」は、軍艦の資料を元にこと細かにゲーム内で再現しているため、今後の新発見によっては新たな艤装が追加されるかも知れない。
また、艦船模型でも、場合によっては新規金型で武蔵が発売されるかも知れないと、ゲーム・ホビー業界でも今後の武蔵の扱いには気になるところだ。
もしかすると、また新たな発見があるかも知れない。
今後、日本政府とフィリピンがどう対応していくのか要注目だ。